ランニング初期段階では、”距離を決めて走る”方法よりも”時間を決めて走る”ことをおすすめします。
なぜか?
今回は、”時間を決めて走る”べきだと考える理由について解説していきます。
距離を固定して練習した場合の弊害
距離を固定して走ると・・・・・・
・速いペース 練習時間が短くなる
・遅いペース 練習時間が長くなる
走る距離を固定した練習・・・ペース次第で練習時間が変わる
距離さえこなせばよいという考え方になってしまうと・・・・・・
- 練習が短時間となり、脂肪を燃焼させて体を引き締める効果が薄れる
- 長い時間を走るための持久力向上の練習ができない
- 速く走ることを優先して、怪我のリスクが高まる
などの弊害があります。
月間走行距離にとらわれる必要はない
「月間走行距離は十分なのに、サブフォーが達成できません」といった悩みを聞きます。
月間走行距離が十分でも、練習の質が低いことが原因の可能性があります。
「今日は何km走った」「月間の走行距離が何kmだった」といった情報はSNSではよく目にすると思います。
逆に「今日は何時間走った」「月間走行時間は何時間だった」という情報はあまり目にしません。
初心者の段階では、同じ5kmを走る場合であっても25分で走るのではなく、40分かけて走る事がおすすめ
速く走る練習が不要であるという意味ではありません。練習が進み、フルマラソンを歩かずに走れる走力が備わってきた場合には、スピード練習も取り入れてステップアップが必要です。
まずは42.195kmという長距離に耐えるための体を作るためには、初期段階では可能な限り練習時間を延ばし、スタミナをつけることが重要です。
- 時間を重視し、ゆっくりペースで”楽に走ることが出来る”時間を延ばす
- 同じ時間走っても疲れにくくなる
- 走る時間をさらに延ばすことができる
- 同じ時間でも走るペースをアップできるようになる
- 結果的に”走行距離”が伸びる
”走行距離”は、結果的にのびていけばよいのです。
速いペースで走ると、疲労が大きく、長時間の練習がつらくなってしまう原因にもなります。
1時間で走れる距離をペースごとに計算してみよう
時間を積み重ねることが、結果的に距離へとつながることをお伝えしました。
では、参考として1時間走る場合、ペースごとに距離はどのくらいかを計算してみましょう。
計算式はこちら
1時間に走る距離(km) = 60分 ÷ 1kmあたりのラップタイム(分)
1kmのラップタイム(分) | 1時間の走行距離(km) |
---|---|
10分 | 6km |
9分 | 約6.7km |
8分 | 7.5km |
7分 | 約8.6km |
6分 | 10km |
5分 | 12km |
上記の評価らもわかる通り12kmを走る場合に必要な時間は、ラップタイム10分の場合は2時間かかりますが、ラップタイム5分の場合は1時間です。
同じ距離を走る場合でも、これだけの差があるわけです。練習の意味(質)がまったく別のものになります。
実際には初期段階では、1km5分のラップで1時間走る事は難しいので比較することに無理がありますが・・・。
ただポイントとして、同じ距離を1時間で走る練習よりも2時間かけて走る練習のほうが初心者の段階では価値のある練習だと思います。
ゆっくりでもいいので2時間走る事が出来る段階に到達出来たら、非常に立派なことです。それなりのスタミナや筋力が身についた証拠でもあるので自信を持ちましょう。
最初は1時間を目標に走り、慣れてきたら2時間走ることを目標にしてみましょう。
まとめ
- 初心者は、走る距離を増やすよりも走る時間を延ばす意識を持とう
- 走る距離にこだわると、スタミナがつかず、怪我のリスクも増える
- 時間を延ばしていく過程で、結果的に走行距離は延びてくる
- 最初は1時間走る事を目標に、次に2時間走ることを目標にしよう